ニキビ治療薬を比較|ゼビアックスローション・ディフェリンゲル・ベピオゲルの特徴とは?

繰り返すニキビに悩んでいませんか?
市販薬では効果を感じられず、皮膚科での治療を検討している方も少なくないでしょう。
皮膚科で処方されるニキビ治療薬には、それぞれ異なる特徴があります。
今回は代表的な3つの外用薬「ゼビアックスローション」「ディフェリンゲル」「ベピオゲル」について詳しく解説します。
あなたのニキビの状態に合った治療薬を見つける参考にしてください。
ニキビ治療薬①ゼビアックスローション

効果
ゼビアックスローションは、有効成分のオゼノキサシンが、ニキビの原因となるアクネ菌を直接攻撃します。
このお薬の最大の特徴は、炎症性のニキビに対する即効性です。
特に以下のニキビおすすめできる治療薬といえるでしょう。
- 赤みを伴うニキビ
- 膿を持ったニキビ
使用方法
1日1回、夜の洗顔後に適量を患部に塗布します。
清潔な手で、ニキビの部分にピンポイントで薬剤を塗ることがポイントです。
広範囲に塗る必要はなく、炎症を起こしているニキビの部分だけに、薄く伸ばすように塗ってください。
塗った後は自然に乾燥するまで待ち、その後に保湿ケアを行います。
他のニキビ治療薬との併用については、医師の指示に従ってください。
特にベピオゲルとの同時使用は避ける必要があります。
副作用
使用初期に軽度の乾燥やピリピリ感を感じることがあります。
これは薬剤が効いている証拠でもありますが、症状が強い場合は使用頻度を調整することが大切です。
まれに接触性皮膚炎を起こすことがあるため、使用開始時は少量から始めることをおすすめします。
かゆみや赤みが強く出た場合は、速やかに医師に相談してください。
ニキビ治療薬②ディフェリンゲル

効果
ディフェリンゲルは、ニキビの根本原因にアプローチする治療薬です。
有効成分のアダパレンが、毛穴の詰まりを改善し、新しいニキビができにくい肌環境を作ります。
この薬は、以下などの幅広いタイプのニキビに対応しています。
- 白ニキビ
- 黒ニキビ
- 赤く炎症を起こしたニキビ
使用方法
1日1回、夜の洗顔後に患部に薄く塗布します。
ディフェリンゲルは点状ではなく、ニキビができやすい部分全体に薄く伸ばして使用します。
使用量の目安は、顔全体で人差し指の先端から第一関節までの長さ程度です。
厚く塗りすぎると副作用のリスクが高まるため、薄く均等に伸ばすことを心がけてください。
光に敏感になりやすいため、朝の使用は推奨されていません。
副作用
使用開始から2~4週間の間に、乾燥、ピリピリ感、皮むけなどの症状が現れることがあります。
これらの症状は「レチノイド皮膚炎」と呼ばれ、多くの方が経験する正常な反応です。
症状が強い場合は、使用頻度を隔日にするなど調整が可能です。
また、しっかりとした保湿ケアを併用することで、症状を和らげることができます。
妊娠中の方は使用できないため、妊娠の可能性がある場合は必ず医師に相談してください。
ニキビ治療薬③ベピオゲル

効果
ベピオゲルは、2つの作用でニキビにアプローチする優秀な治療薬です。
有効成分の過酸化ベンゾイルが、アクネ菌の殺菌と毛穴の詰まり改善の両方を担います。
炎症性のニキビと非炎症性のニキビ、どちらにも効果を発揮するため、混合型のニキビに悩む方に特に適しています。
また、アクネ菌に対する耐性を作りにくいというのも特徴です。
海外では長年使用されている実績のある薬剤で、日本でも2015年から処方が開始されました。
使用方法
1日1回、夜の洗顔後に患部に薄く塗布します。
使用量は適量を守り、広範囲に塗りすぎないよう注意してください。
ベピオゲルは漂白作用があるため、衣類や寝具、髪の毛に付着しないよう気をつけましょう。
塗った後は十分に手を洗い、乾燥してから就寝することが大切です。
他の治療薬との併用時は、医師の指示に従ってください。
特にゼビアックスと同時に使用すると薬剤が変色するため、併用する場合は朝にゼビアックス、夜にベピオゲルなど時間を分けて使用することが大切です。
副作用
使用初期に乾燥、赤み、ピリピリ感が現れることがあります。
これらの症状は通常、使用を続けることで軽減されていきます。
漂白作用があるため、眉毛や髪の毛に付着すると色が抜ける可能性があります。
使用時は十分に注意し、付着した場合はすぐに洗い流してください。
まれにアレルギー反応を起こすことがあるため、使用開始時は少量から始めることをおすすめします。
ニキビ治療薬(塗り薬)の比較表
項目 | ゼビアックスローション | ディフェリンゲル | ベピオゲル |
有効成分 | オゼノキサシン | アパダレン | 過酸化ベンゾイル |
主な効果 | 炎症性ニキビの殺菌 | 毛穴つまり改善・予防 | 殺菌・毛穴つまり改善 |
適応ニキビ | 赤ニキビ・黄ニキビ | 全タイプ | 全タイプ |
即効性 | 比較的高い | やや低い | 中程度 |
予防効果 | 低い | 高い | 中程度 |
主な副作用 | 乾燥・ピリピリ感 | レチノイド皮膚炎 | 乾燥・漂白作用 |
妊娠中の使用 | 注意が必要 | 禁忌 | 注意が必要 |
ニキビ治療薬(塗り薬)のよくある質問

Q1.即効性はありますか?
ニキビ治療薬の効果を実感できるまでには、通常2~4週間程度かかります。
ゼビアックスローションは比較的早く効果を感じやすいですが、それでも数日から1週間程度は継続使用が必要です。
ディフェリンゲルやベピオゲルは、じっくりと肌質を改善していくタイプなので、効果を実感するまでに1ヶ月以上かかることもあります。
大切なのは、効果が見えなくても医師の指示通りに継続することです。
途中で使用をやめてしまうと、せっかくの治療効果が台無しになってしまいます。
Q2.薬を塗ればスキンケアは必要ない?
ニキビ治療薬を使用していても、基本的なスキンケアは必要です。
特に保湿ケアは重要で、治療薬による乾燥を防ぐことで副作用を軽減できます。
ただし、油分の多いクリームや美容液は避け、さっぱりとした保湿剤を選ぶことがポイントです。
洗顔も優しく行い、ゴシゴシ擦らないよう注意してください。
Q3.たくさん塗ることで効果がでやすくなりますか?
多く塗っても効果は高まりません。
むしろ副作用のリスクが高まるため危険です。
ニキビ治療薬は、適量を薄く塗ることで最大の効果を発揮します。
厚く塗りすぎると、肌への刺激が強くなり、乾燥や炎症を引き起こす可能性があります。
医師から指示された使用量を守り、継続することが治療成功への近道です。
Q4.塗ったらヒリヒリしたので中止すべきですか?
軽度のヒリヒリ感は、多くの場合正常な反応です。
ただし、我慢できないほどの痛みや、赤みが強く出る場合は一時的に使用を中止し、医師に相談してください。
症状に応じて、使用頻度を調整したり、保湿ケアを強化したりすることで改善できることがあります。
自己判断で完全に使用をやめるのではなく、まずは医師に相談することが大切です。
千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできる対応
当院では、オンライン診療にて「ゼビアックスローション」「ディフェリンゲル」「ベピオゲル」を処方しています。
患者様一人ひとりのニキビの状態や肌質、ご希望に合わせて最適な治療薬を選択しています。
ニキビトータル治療セット (1日3錠/30日分) | 1か月毎 | 3か月毎 |
・ビブラマイシン100㎎ ・トラネキサム酸250㎎ ・ユベラ50㎎ +好きな塗り薬1つ (ゼビアックスローション2%、ディフェリンゲル0.1%15g、ベピオゲル2.5%15g) | ¥7,700 | ¥21,945 |
実際に薬を使用して、改善された方をご紹介します。
今回紹介する患者様は28歳女性で、数年間繰り返すニキビに悩まされていました。
接客業でお客様と話すのもつらい状態で、オンライン診療を受診。
診察の結果、炎症の強い赤ニキビが主体であることから、ゼビアックスローションを処方し、正しい使用方法と保湿ケアについてご指導しました。
1か月後の再診の際には、2週間で炎症が改善、1ヶ月後には新しいニキビもほとんどできなくなったとのことでした。
現在は月1〜2個程度の軽いニキビまで改善し、「すっぴんに自信が持てるようになりました」とお喜びいただいています。
当院では、患者様一人ひとりの肌状態に合わせた治療計画を立て、定期的な経過観察で最適な治療を提供しています。
一人で悩まず、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
ニキビ治療薬は、それぞれ異なる特徴と効果を持っています。
- ゼビアックスローション・・・炎症性のニキビに悩んでいる方
- ディフェリンゲル・・・ニキビ予防も含めた総合的なケアを求める方
- ベピオゲル・・・幅広いタイプのニキビに対応したい方
ただし、どの薬剤が最適かは、あなたの肌質やニキビの状態によって異なります。
皮膚科を受診し、医師と相談しながら最適な治療法を見つけることが、美肌への第一歩となるでしょう。
継続的な治療と適切なスキンケアで、理想の肌を手に入れてください。
参考資料
ニキビ治療薬「ゼビアックスローション2%(オゼノキサシン)」 – 巣鴨千石皮ふ科
ディフェリンゲル
ニキビ治療薬「ベピオゲル2.5%・ベピオ®ローション(過酸化ベンゾイル)」 – オンライン診療対応
ディフェリンゲルの最大の問題点 副作用について – 副作用で挫折しないためのディフェリンゲルによるニキビ治療