思春期ニキビは皮膚科に行くべき?受診のタイミングや治療によるメリット
思春期になると、多くの方がニキビに悩まされます。
額や頬にポツポツとできるニキビは、見た目の問題だけでなく、自信の低下やストレスの原因にもなりやすいものです。
「市販の薬を試したけれど良くならない」「ニキビ跡が残ったらどうしよう」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、思春期ニキビで皮膚科を受診すべきタイミングや、受診することで得られるメリット、治療にかかる費用や期間などをわかりやすく解説します。
ニキビをきれいに治すための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
思春期ニキビで皮膚科に行くタイミング
思春期ニキビは、小学校高学年から中学生にかけてでき始め、高校生の頃に最も悪化しやすいとされています。
日本皮膚科学会のQ&Aでも、発症時期や分布には個人差が大きいと説明されています。
「ニキビくらいで皮膚科に行ってもいいの?」と迷う方も多いですが、結論から言えば、早めの受診がとても大切です。
ここでは、皮膚科を受診すべき具体的なサインをご紹介します。
市販薬で改善が見られない
ドラッグストアなどで市販のニキビ用塗り薬や洗顔料を試しても効果が感じられない場合は、皮膚科の受診を検討しましょう。
市販薬にも有効な成分は含まれていますが、皮膚科で処方される薬は成分の濃度や種類が異なり、より高い効果が期待できます。
たとえば、皮膚科ではアダパレン(ディフェリン)や過酸化ベンゾイル(ベピオ)といった、毛穴のつまりを改善しアクネ菌を殺菌する外用薬が処方されます。
これらは市販では手に入らない医療用医薬品であり、ガイドラインでも推奨されている標準治療です。
2週間以上市販薬を使っても改善しない場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。
関連記事:ニキビの治療はどう選ぶ? 保険診療・美容診療の違いと治療のポイント
ニキビ跡を残したくない
ニキビ跡(瘢痕)は、一度できてしまうとセルフケアでの改善が非常に難しくなります。
日本皮膚科学会のガイドラインでも、軽症のニキビであっても瘢痕を残す可能性があることが示されており、早期の治療によって瘢痕を予防できるとされています。
特に赤ニキビや黄ニキビまで炎症が進行すると、治癒後にクレーター状の凹みや色素沈着が残ることがあります。
「跡を残さずきれいに治したい」という方こそ、白ニキビや黒ニキビの段階で皮膚科を受診することが大切です。
同じ場所に繰り返しできる
同じ部位に何度もニキビができる場合は、毛穴のつまり(コメド)が根本的に解消されていない可能性があります。
表面上はニキビが治ったように見えても、毛穴の奥にコメドが残っていると、そこから再び炎症が起こります。
皮膚科では、今あるニキビだけでなく、目に見えにくいコメドの段階から治療を行います。
コメドを適切に治療し、ニキビの再発を防ぐ「維持療法」は、皮膚科だからこそできるアプローチです。
痛みや強い腫れがある
触ると痛みがあったり、赤く大きく腫れ上がったりしているニキビは、炎症が毛穴の深い部分まで及んでいるサインです。
この状態を放置すると、膿がたまり黄ニキビに進行し、さらに悪化すると真皮が損傷してクレーター状のニキビ跡になる危険性が高まります。
痛みや腫れを伴うニキビは自己処理(潰す・触るなど)で悪化しやすいため、できるだけ早く皮膚科を受診し、抗菌薬の外用・内服による適切な抗炎症治療を受けましょう。
肌質に合うケアがわからない
洗顔や保湿、日焼け止めなど、自分の肌質に合ったスキンケアがわからないと感じている方も、皮膚科への相談をおすすめします。
間違った洗顔方法(強くこする、1日に何回も洗うなど)や、肌に合わない化粧品の使用がニキビの悪化原因になっていることは珍しくありません。
皮膚科では、薬の処方だけでなく、ニキビ肌に適した洗顔方法や保湿のアドバイスも受けられます。
正しいスキンケア習慣を身につけることは、ニキビ治療の効果を高めるうえでも重要です。
ニキビのせいで気持ちが落ち込んでいる
思春期のニキビは、見た目の悩みにとどまらず、精神面にも大きな影響を与えます。
製薬会社マルホの調査によると、ニキビのある子どもの約37.8%が「恥ずかしい」と感じ、35.2%が「自分に自信が持てない」と回答しています。
勉強や部活、友人関係に集中できないほど悩んでいる場合は、我慢せず皮膚科を受診してください。
ニキビを適切に治療することで、肌だけでなく心の負担も軽くなるケースは多くあります。
関連記事:ニキビは保険適用で治療できる?治療内容と自由診療の違いを解説
思春期ニキビを皮膚科で治すメリット
「市販薬でも治るなら、わざわざ皮膚科に行かなくてもいいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、皮膚科で治療を受けることには、セルフケアでは得られない多くのメリットがあります。
痛みや赤みを早く抑えられる
皮膚科では、ニキビの種類や重症度に応じた薬を処方してもらえます。
炎症を起こした赤ニキビには抗菌外用薬(ダラシン、ゼビアックスなど)、重症の場合はミノサイクリンなどの内服抗菌薬が使われることもあります。
市販薬と比べて有効成分の濃度が高く、症状に合わせた組み合わせで処方されるため、痛みや赤みをより早く鎮めることが期待できます。
特に炎症が強い場合は、医療用の治療を受けることで、ニキビ跡の形成リスクを下げることにもつながります。
凸凹(クレーター)を防げる
ニキビ跡のなかでも特に気になるのが、クレーター状の凹みです。
これは炎症によって真皮のコラーゲン組織が破壊されることで生じ、一度できると自然に元に戻ることはほぼありません。
皮膚科で早期に炎症を抑え、コメドの段階から適切に治療することで、こうした深刻なニキビ跡を予防できます。
ガイドラインでも、ニキビ治療の最終目標は「瘢痕形成の予防」であるとされており、急性期の炎症を速やかに鎮静化し、維持療法へ移行する戦略が推奨されています。
ニキビの再発を予防できる
皮膚科のニキビ治療は、「今あるニキビを治す」だけでなく、「新しいニキビをできにくくする」ことにも重点を置いています。
現在のガイドラインでは、炎症が治まった後も外用レチノイドや過酸化ベンゾイルなどを使った維持療法を続けることが推奨されています。
維持療法によってコメドの段階から毛穴のつまりを防ぐことで、ニキビの再発サイクルを断ち切ることが期待できます。
スキンケアだけでは繰り返すニキビも、皮膚科の治療を継続することで、ニキビのできにくい健やかな肌を目指すことができるのです。
正しい診断が受けられる
顔にできるすべての吹き出物がニキビとは限りません。
脂漏性皮膚炎や毛包炎など、ニキビに似た別の皮膚疾患である場合もあります。
自己判断で間違ったケアを続けると、症状を悪化させてしまうリスクがあります。
皮膚科では専門の医師が正確な診断を行い、症状に合った最適な治療法を提案してくれます。
「本当にニキビなのか」を確認してもらうだけでも、受診する価値は十分にあります。
関連記事:ニキビを潰した後に起こるリスクは?正しい対処法やケア方法を紹介
皮膚科の思春期ニキビ治療にかかる費用
「皮膚科に行くとお金がかかりそう」と心配される方もいるかもしれません。
実際の費用感を、保険診療と自由診療に分けてご紹介します。
| 項目 | 保険診療 | 自由診療 |
| 1回あたりの費用目安 | 1,000〜3,000円 | 5,000〜50,000円 |
| 自己負担割合 | 3割負担 | 全額自己負担 |
| 主な治療内容 | 塗り薬・飲み薬・面皰圧出 | ピーリング・レーザー等 |
保険診療の場合
ニキビ(尋常性ざ瘡)は皮膚疾患として健康保険が適用されます。
保険診療の場合、初診料や再診料、お薬代を含めても、1回の通院で1,000〜3,000円程度(3割負担)で収まることがほとんどです。
保険が適用される代表的な治療薬としては、以下のようなものがあります。
- アダパレン(ディフェリン):毛穴のつまりを改善する外用レチノイド
- 過酸化ベンゾイル(ベピオ):殺菌作用とピーリング作用をもつ外用薬
- エピデュオゲル:アダパレンとベピオの配合剤。難治性ニキビに使用
- クリンダマイシン(ダラシン)、ゼビアックス:抗菌外用薬
- ミノサイクリン、ドキシサイクリン:炎症が強い場合の内服抗菌薬
- 面皰圧出(コメドの圧出処置):保険適用の処置
また、学生の場合はお住まいの自治体によって医療費の助成制度が利用できることもあります。
千葉市では、中学校3年生までの子ども医療費助成制度がありますので、自己負担がさらに軽減される可能性があります。
詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。
自由診療の場合
保険適用外の治療(ケミカルピーリング、レーザー治療、イソトレチノイン内服など)は自由診療となり、全額自己負担です。
費用は治療内容やクリニックによって異なりますが、1回あたり5,000〜50,000円程度が目安です。
自由診療は保険診療で十分な効果が得られなかった場合や、ニキビ跡の治療、より積極的な肌質改善を希望する場合に検討されます。
費用面が心配な場合は、まず保険診療から始めるのがおすすめです。
イソトレチノイン内服について
イソトレチノイン(商品名:アキュテインなど)は、皮脂腺を縮小させ皮脂分泌を強力に抑えることで、難治性ニキビに高い効果が期待できる内服薬です。
米国皮膚科学会のガイドライン(2024年版)でも、難治性ニキビへの重要な治療選択肢として位置づけられています。
一方、日本では国内未承認のため保険適用がなく、自由診療としての処方となります。
思春期の患者さんへの使用については議論が分かれる部分もありますが、15歳以上であれば保護者の同意のもとで処方が可能なケースがあります。
保険診療の外用薬や内服抗菌薬で十分な効果が得られなかった中等症〜重症のニキビに対して、医師が必要と判断した場合に検討される選択肢です。
ただし、イソトレチノインには催奇形性(妊娠中に服用すると胎児に重大な影響を及ぼす可能性)をはじめ、皮膚や粘膜の乾燥、肝機能への影響などの副作用があります。
服用中および服用終了後一定期間の避妊が必須であるなど、厳格な管理が求められます。
必ず医師から十分な説明を受け、定期的な血液検査を行いながら治療を進めることが重要です。
関連記事:イソトレチノインの代表的な副作用|好転反応との見分け方・注意点とは?
思春期ニキビで皮膚科へ通う期間と頻度
まずは3ヶ月を目標に
ニキビ治療は、治療を開始してすぐに効果が現れるわけではありません。
一般的に、治療を始めて2〜3ヶ月経過した頃から治療効果があらわれる場合が多いとされています。
特にアダパレンやベピオなどの「毛穴のつまりを改善する薬」は、使い始めの1〜2週間は赤みやヒリヒリ感、乾燥感などの副作用が出ることがあります。
これは薬が効いているサインでもありますが、つらい場合は医師に相談して塗る量や頻度を調整してもらいましょう。自己判断で治療を中断しないことが大切です。
通院頻度の目安
通院頻度は症状や治療方針によって異なりますが、一般的には月1回程度が目安です。
通院時には、薬の効果や副作用を確認し、必要に応じて薬の種類や量を調整していきます。
通いやすさも治療継続の大切なポイントです。
自宅や学校から通いやすい皮膚科を選ぶことで、忙しい学校生活のなかでも無理なく通院を続けることができます。
炎症が治まったあとも治療を続ける
赤ニキビが落ち着いたからといって治療を終了してしまうと、残っているコメドからニキビが再発する可能性があります。
ガイドラインでは、炎症が軽快した後も維持療法を続けることが推奨されています。
維持療法の期間は人によって異なりますが、ニキビができにくい肌が安定するまで、数ヶ月〜数年にわたって治療を続ける方もいます。
治療の終了時期は自己判断せず、医師と相談しながら決めていくことが大切です。
思春期ニキビに美容皮膚科の治療は必要?
基本は保険診療で十分
思春期ニキビの治療は、多くの場合、保険診療の範囲内で十分な効果が得られます。
現在は、アダパレンやベピオ、エピデュオといった、世界標準レベルの治療薬が日本の保険診療でも使用可能です。
軽症〜中等症のニキビであれば、まずは保険診療での治療を基本に進めることが推奨されます。
美容皮膚科が役立つケース
一方で、以下のようなケースでは美容皮膚科での治療が役立つことがあります。
- 保険診療の薬を一定期間使用しても改善が乏しい場合
- すでにニキビ跡(クレーター・色素沈着・赤み)が残ってしまっている場合
- ニキビの治療だけでなく、肌質全体の改善も目指したい場合
代表的な美容皮膚科の治療
ポテンツァ(POTENZA)
マイクロニードルと高周波(RF)を組み合わせた治療法です。
針先から高周波エネルギーを真皮層に直接届けることで、コラーゲンやエラスチンの産生を促し、ニキビ跡のクレーターや毛穴の開きの改善が期待できます。
アクネ専用チップを使用すれば、活動性のニキビに対しても皮脂腺にアプローチする治療が可能です。
IPL光治療(フォトフェイシャル)
広い波長の光を照射することで、ニキビ跡の赤みや色素沈着の改善に効果が期待できます。
肌全体のトーンアップや肌質改善にもつながるため、ニキビ治療後のケアとしても活用されています。
エレクトロポレーション
電気の力を利用して、ビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分を肌の深部まで浸透させる施術です。痛みやダウンタイムがほとんどなく、ニキビの炎症後の色素沈着や肌の鎮静に役立ちます。
美肌内服薬(オンライン診療対応)
シナールやトラネキサム酸などのビタミン剤・美白薬を内服することで、ニキビ跡の色素沈着改善や肌のコンディション維持をサポートします。
オンライン診療で処方を受けられるクリニックもあります。
イソトレチノイン内服(15歳以上・保護者同意が必要)
イソトレチノインは、皮脂腺の縮小・皮脂分泌の抑制・抗炎症作用など多面的な効果をもつ内服薬です。
保険診療の治療では改善が難しかった中等症〜重症の難治性ニキビに対して高い効果が期待できます。
日本では国内未承認のため自由診療となりますが、15歳以上の方であれば保護者の同意のもとで処方が可能です。
催奇形性などの重大な副作用があるため、医師の厳格な管理のもとで定期的な血液検査を行いながら治療を進める必要があります。
ただし、思春期のお子さんに対して美容皮膚科の施術を行う場合は、成長過程にある肌への影響を考慮する必要があります。
施術の必要性については、医師とよく相談したうえで判断することが大切です。
千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできること
千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックは、一般内科と美容皮膚科の両方の診察を行っています。
ニキビのお悩みに対して、保険診療から美容医療まで幅広い対応が可能です。
当院の特徴
- 高品質な最新美容医療を低価格で提供
ポテンツァ、IPL光治療(ステラM22)、エレクトロポレーション(メソナJ)など、最新の美容医療機器を導入しています。ニキビ跡の凹み、赤み、毛穴の開きといったお悩みに対応できます。 - 患者様一人ひとりに寄り添うカウンセリング
ニキビの状態や肌質、ライフスタイルに合わせた治療プランをご提案します。思春期のデリケートな肌や精神面にも配慮し、お子さんと保護者の方の両方が安心できる診療を心がけています。 - 駐車場完備でお車での通院が可能
治療後の肌は紫外線の影響を受けやすいため、日焼けを気にせず車で通院できる環境は大きなメリットです。 - オンライン診療にも対応
美肌内服薬(シナール、トラネキサム酸など)の処方はオンライン診療でも対応しています。忙しい方や通院が難しい方も、ご自宅からご相談いただけます。 - 肌診断器VISIA®(ビジア)による客観的な肌分析
通常の診察では確認しにくい隠れジミやポルフィリン(アクネ菌の指標)なども可視化できます。現在の肌状態を数値やビジュアルで把握できるため、治療方針の決定や効果の実感に役立ちます。
思春期のニキビに悩んでいるお子さんや保護者の方は、まずはお気軽にご相談ください。
保険診療で対応できる範囲からスタートし、必要に応じて美容皮膚科の治療をご提案することも可能です。
まとめ
思春期ニキビは、正式には「尋常性ざ瘡」と呼ばれる皮膚疾患であり、適切な治療が必要です。
市販薬で改善しない場合、ニキビ跡を防ぎたい場合、繰り返しできる場合、痛みや腫れがある場合などは、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
ニキビは放置するほど悪化し、跡が残りやすくなります。
「たかがニキビ」と思わず、「きれいに治すために皮膚科へ行く」という選択が、将来の肌を守る第一歩です。





