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美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

美白目的で使われる内服薬にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる作用メカニズムを持っています。

シミ・肝斑の改善、くすみの解消、肌の明るさアップなど、目的に応じて適切な薬剤を選択することが重要です。

しかし、内服薬は効果が期待できる反面、副作用や服用できないケースもあります。

本記事では、美白内服薬の種類、効果、副作用、注意点について詳しく解説いたします。

美白内服薬として処方される主な薬の種類

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

美白内服薬は、その作用メカニズムによっていくつかの種類に分けられます。

以下の表で、目的別におすすめの内服薬をわかりやすく整理しました。

悩み・目的シナール配合錠ユベラノイロビタン配合錠トラネキサム酸
色素沈着(シミ・肝斑)
くすみ改善
肌の明るさアップ
肌代謝サポート
抗酸化作用

凡例: ◎=特に効果的、○=効果的、△=補助的効果

シナール配合錠(ビタミンC・パントテン酸配合)

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

シナール配合錠は、ビタミンC(アスコルビン酸)とパントテン酸カルシウムを配合した医薬品です。

美白治療において最も基本的で重要な薬剤の一つです。

主な効果:

  • メラニン色素の生成抑制
  • コラーゲン合成促進
  • 抗酸化作用による肌の保護
  • すでにあるメラニン色素を分解して薄くする

作用メカニズム: ビタミンCは、メラニン色素の生成に関わるチロシナーゼ酵素の活動を阻害し、シミを薄くする効果が期待できます。

用法・用量: 通常、成人1日3〜6錠を2〜3回に分けて服用します。
空腹時の服用は胃腸障害を起こしやすいため、食後の服用がおすすめです。

関連記事:シナールの効果と特徴|どのくらいで効果が出始める?

ユベラ(ビタミンE)

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

ユベラは天然型ビタミンE(トコフェロール)を主成分とする医薬品で、強力な抗酸化作用を持ちます。

主な効果:

  • 活性酸素の除去
  • 血行促進
  • 細胞膜の保護
  • 肌のターンオーバー正常化

作用メカニズム: ビタミンEは脂溶性の強力な抗酸化物質として作用し、紫外線や環境ストレスによって発生する活性酸素を中和します。

用法・用量: 通常、成人1日100〜300mgを1〜3回に分けて服用します。
脂溶性ビタミンのため、食後の服用により吸収が良くなります。

関連記事:ユベラの副作用|服用で得られる美容効果や長期間服用のリスクは?

ノイロビタン配合錠(ビタミンB群複合体)

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

ノイロビタン配合錠は、ビタミンB1、B6、B12を配合した医薬品で、皮膚の健康維持に重要な役割を果たします。

主な効果:

  • 皮膚細胞の新陳代謝促進
  • エネルギー代謝の改善
  • 神経機能の正常化
  • 肌荒れの改善

作用メカニズム: ビタミンB群は皮膚細胞のターンオーバーに不可欠な栄養素として機能します。
特にビタミンB6は皮脂分泌の調整、ビタミンB12は細胞分裂の促進に関わり、健康な肌の維持をサポートします。

用法・用量: 通常、成人1日3錠を3回に分けて服用します。

トラネキサム酸

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

トラネキサム酸は、元々止血剤として開発された薬剤ですが、肝斑の治療薬として厚生労働省に承認されており、美白効果が期待できます。

主な効果:

  • 肝斑の改善
  • 炎症性色素沈着の抑制
  • プラスミンの働きを阻害
  • メラノサイトの活性化抑制

作用メカニズム: トラネキサム酸は、メラノサイト(色素細胞)の活性化を促進するプラスミンの働きを阻害します。
特に女性ホルモンの影響を受けやすい肝斑に対して高い効果を示します。

用法・用量: 美白目的の場合、通常成人1日750〜1500mgを3回に分けて服用します。

イソトレチノイン

イソトレチノインは、ビタミンA誘導体の一種で、重症ニキビに対して98%の改善効果を示すほど強力な内服薬です。

1982年に米国FDAによりニキビ治療薬として承認されて以来、世界各国で40年以上使用されており、「ニキビ治療の切り札」と呼ばれています。

主な効果:

  • 皮脂腺の活動を劇的に抑制
  • 毛穴の角化異常を正常化
  • 強力な抗炎症・抗菌作用
  • 肌のターンオーバー促進による美白効果

作用メカニズム: 皮脂の過剰分泌や毛穴づまりを抑えることでニキビを改善します。また、ターンオーバーが加速することで古い角質が取り除かれ、シミや色素沈着の軽減による美白効果も期待できます。

用法・用量: 通常、体重1kgあたり0.5〜1.0mgを1日1回、食後に服用します。3ヶ月から6ヶ月間の内服で大きく改善し、内服終了後も長期にわたって効果が持続します。

関連記事:イソトレチノインの代表的な副作用|好転反応との見分け方・注意点とは?

美白内服薬の入手方法

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

美白内服薬の入手方法には、いくつかの選択肢があります。

それぞれの特徴を理解して、自分に適した方法を選びましょう。

皮膚科

一般的な皮膚科クリニックでは、シミ、肝斑、炎症後色素沈着などの皮膚症状に対して内服薬を処方しています。

メリット:

  • 保険適用される場合がある
  • 皮膚疾患の専門的な診断が受けられる
  • 長期的なフォローアップが可能

デメリット:

  • 美容目的の処方は自費診療となることが多い
  • 予約が取りにくい場合がある

美容皮膚科

美容皮膚科では、美容目的での内服薬処方に特化したサービスを提供しています。

メリット:

  • 美容目的に特化した治療プランの提案
  • 複数の薬剤の組み合わせ処方
  • 外用薬や施術との併用治療

デメリット:

  • 全て自費診療となる
  • 費用が高額になる場合がある

オンライン診療

近年、オンライン診療による内服薬の処方も可能になっています。

メリット:

  • 通院の手間が省ける
  • 継続しやすい
  • プライバシーが守られる

デメリット:

  • 直接の診察ができない
  • 初回は対面診療が必要な場合がある
  • 副作用の早期発見が困難

▶当院のオンライン診療について詳しくはこちら

通販・市販

一部の美白成分は、市販薬や健康食品として入手可能です。

処方薬と市販薬の違い:

  • 処方薬: 有効成分の濃度が高く、医師の管理下で安全に使用
  • 市販薬: 濃度は低めだが、副作用のリスクも低い

個人輸入の危険性: 海外からの個人輸入による内服薬の購入は以下のリスクがあります。

  • 偽造薬の可能性
  • 品質管理が不明
  • 副作用発生時の救済制度が適用されない
  • 日本人に適さない用量設定

美白内服薬の注意点

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

美白内服薬は効果が期待できる一方で、適切な使用方法や注意点を理解することが重要です。

副作用

各薬剤には特有の副作用があります。

シナール配合錠の副作用

胃痛や下痢などの胃腸障害が起こることがあります。

また、大量に長期間服用した場合は腎結石のリスクが高まり、稀にアレルギー反応が現れる場合もあります。

胃の弱い方は食後の服用がおすすめです。

ユベラの副作用

ユベラの主な副作用は胃腸障害と頭痛です。

特に注意が必要なのは、抗凝固薬を服用中の方で、併用により出血傾向が強くなる可能性があります。

他の薬を服用している場合は、必ず医師に事前に伝えましょう。

ノイロビタン配合錠の副作用

ノイロビタン配合錠では胃腸障害や皮膚発疹が見られることがあります。

大量服用時には末梢神経障害のリスクもあるため、用法・用量を守って服用することが大切です。

トラネキサム酸の副作用

トラネキサム酸は胃腸障害や食欲不振の他に、稀ですが血栓症のリスク増加という重篤な副作用があります。

血栓症の既往がある方や、長期間の安静が必要な方は特に注意が必要です。

イソトレチノインの副作用

イソトレチノインは皮膚・粘膜の乾燥、頭痛、胃腸障害などの副作用があります。

特に重要なのは催奇形性リスクで、妊娠中・授乳中・妊娠予定の女性は絶対に服用できません。

また、うつ病の既往歴がある方や重篤な肝機能障害がある方も使用できないため、医師の厳格な管理下での使用が必要です。

服用できない人

以下に該当する方は、服用前に必ず医師に相談してください。

全般的な注意:

  • 妊娠中・授乳中の女性
  • 重篤な肝機能障害がある方
  • 腎機能障害がある方
  • アレルギー体質の方

トラネキサム酸特有の注意:

  • 血栓症の既往歴がある方
  • 心筋梗塞、脳梗塞の既往歴がある方
  • 血液凝固異常症の方
  • 抗凝固薬を服用中の方

美白内服薬に関するよくある質問

美白内服薬の効果と副作用を徹底解説|目的別に処方薬を選ぶポイントとは?

効果が出るまでにどれくらいかかる?

美白内服薬の効果を実感するまでの期間は、個人差がありますが、一般的には以下の通りです。

  • 肌質の改善: 2〜4週間
  • くすみの改善: 4〜8週間
  • シミ・肝斑の改善: 3〜6ヶ月

肌のターンオーバー周期(約28日)を考慮すると、最低でも1〜2ヶ月の継続服用が必要です。

トラネキサム酸による肝斑治療では、効果を実感するまでに3〜6ヶ月程度かかることが多いです。

複数の薬を併用してもいい?

美白内服薬の併用は、適切に行えば相乗効果が期待できます。

推奨される組み合わせ:

  • ビタミンE+ビタミンC(抗酸化作用の相乗効果)
  • トラネキサム酸 + ビタミンC(肝斑治療の効果向上)
  • ビタミンB群 + ビタミンC(肌代謝と美白の両立)

ただし、併用する際は必ず医師に相談し、適切な用量調整を行ってください。

飲み忘れたらどうすればいい?

飲み忘れた場合の対処法:

  1. 数時間以内の場合: 気づいた時点で服用
  2. 次の服用時間が近い場合: 忘れた分は飛ばして次回から通常通り
  3. 2回分を一度に服用してはいけません

継続的な服用が効果の鍵となるため、飲み忘れを防ぐ工夫(服薬カレンダー、アラーム設定など)をおすすめします。

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできる対応

当クリニックでは、医師があなたの肌状態を丁寧に診察し、一人ひとりに合わせた処方を行います。

治療中は定期的に効果を確認してプランを調整し、外用薬や施術と組み合わせながら、副作用にも注意して安全に治療を進めています。

処方可能な内服薬:

  • シナール配合錠
  • ユベラ
  • ノイロビタン配合錠
  • トラネキサム酸
  • その他、症状に応じた各種薬剤
処方内容(1日3錠/30日分)1か月毎/価格
美肌最強セット
・シナール配合錠
・ユベラ50㎎
・ノイロビタン配合錠
・トラネキサム酸250㎎
¥6,600
ピル内服中美肌セット
・シナール配合錠
・ユベラ50㎎
・ノイロビタン配合錠
¥5,500
飲む美肌セット
・シナール配合錠
・ユベラ50㎎
¥4,400
美肌初心者セット
・シナール配合錠
・トラネキサム酸250㎎
¥4,400
イソトレチノイン20㎎(1日1錠/30日分)
・イソトレチノイン20㎎
¥6,600

初回相談では、肌の状態を詳しく観察し、ライフスタイルや既往歴を考慮した上で、最適な治療プランをご提案いたします。

まとめ

美白内服薬は、外側からのスキンケアだけでは改善が困難な肌悩みに対して、体の内側からアプローチする有効な治療法です。

しかし、薬剤にはそれぞれ異なる作用メカニズムと適応があり、目的に応じた適切な選択が重要です。

また、内服薬による治療と併せて、適切な紫外線対策、バランスの取れた食生活、十分な睡眠などの生活習慣の改善も重要になります。

安全で効果的な美白治療を行うために、必ず医師に相談し、定期的なフォローアップを受けながら治療を進めることをおすすめします。

参考文献

1)日本皮膚科学会. しみの診断・治療指針. 日皮会誌. 2019;129(7):1509-1544.
2)Zhai H, Maibach HI. Skin whitening agents: an overview. Skin Pharmacol Physiol. 2004;17(4):143-152.
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4)村田明子. トラネキサム酸の美白効果について. 美容皮膚医学. 2018;8(2):45-52.
5)厚生労働省. 医薬品・医療機器等安全性情報. 2020年度版.
6)Bissett DL, et al. Topical niacinamide reduces yellowing, wrinkling, red blotchiness, and hyperpigmented spots in aging facial skin. Int J Cosmet Sci. 2004;26(5):231-238.
7)日本美容皮膚科学会. 美容皮膚科学実践ガイドライン. 2021年版.
8)Pullar JM, et al. The roles of vitamin C in skin health. Nutrients. 2017;9(8):866.
9)加藤雪彦. ビタミンCの皮膚科領域での応用. 臨床皮膚科. 2019;73(8):612-618.
10)松本忠彦. 内服による美白治療の現状と展望. 日本美容皮膚科学会雑誌. 2020;30(3):145-151.

この記事を書いた人

院長 辺士名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 2021年 三重大学医学部医学科 卒業
  • 2021年 四日市羽津医療センター
  • 2023年 西春内科・在宅クリニック 副院長
  • 2023年 千葉内科・在宅クリニック 院長
  • 2024年 千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長

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